こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。
前回の記事では、パチンコを長期間打った場合のトータル大当たり回数の期待値とばらつきについてお話しました。
今回は出玉数のお話です。
パチンコの大当たり1回当りの出玉数は、パチンコ雑誌の各機種の説明記事によく「平均出玉数」として記載されています。
例えばスーパー海物語M55Wでは、大当たり1回で約1700個の出玉が獲得できると書いてあります。この1700個という数字は具体的にどのように決まるのでしょう。
出玉の基本は大当たり中にアタッカーに入賞した玉数と払い出し個数を掛けたものになります。計算式で書くと、大当たりのラウンド数をR、カウント数をC、アタッカー入賞時の払い出し玉数をDaとすると、大当たり時の払い出し玉数(ここではDgainとします)は以下のように表されます。

たとえば、スーパー海物語M55Wでは大当たりが15ラウンド、9カウント、アタッカーは14個戻しですから、1回の大当たりで15×9×14=1890個の払い出しがあります。
この玉数から大当たり消化中に消費する玉数を差し引くと、正味の出玉数が求まります。大当たり中の消費玉数は、大当たり消化時間と台の回転率(1000円分の玉数消費で何回スタートチャッカーに入賞するか)で決まります。
具体的に言うと、大当たり消化中に発射した玉数(パチンコでは1分当り100個と決まっています)とスタートチャッカーへの入賞による払い出し玉数(回転率に依存します)の差分が消費玉数になります。計算式で書くと、大当たり消化時間をt(分単位)、回転率をx、スタートチャッカー入賞時の払い出し玉数をDsとすると、大当たり中の消費玉数(ここではDlossとします)は以下のように表されます。

スーパー海物語M55W場合、大当たりの標準的な消化時間は3分(玉を発射している時間で、ラウンド間は玉の発射を止めるとした場合です)となります。回転率はパチンコ店の換金率によって大体15から25回に調整されています。またスタートチャッカーの払い出しは3個です。これらの数値から大当たり時の消費玉数を計算すると220〜250個になります。
したがって、正味の出玉はアタッカー入賞分の払い出し1890個から消費玉数を差し引いて1640から1670個となります。
この他、大当たり時はアタッカーに9カウントを超えて余分に何個か入賞しますので、実際の出玉はこの玉数に+αで40から50個(大体ラウンド数×3くらい)を加えます。したがって大当たり1回の平均出玉は約1700個になります。
結局、大当たり1回での出玉は計算式にまとめると以下のように表されます。

出玉を決める要因で一番重要なのは大当たりの消化時間です。これが長くなるほど出玉が減っていきます。釘調整が悪くアタッカーに玉が寄り難い台では、消化時間が長くなって出玉が減ります。
特に換金率が高いパチンコ店では、このような釘調整で出玉をカットするケースが多いので要注意です。出玉カットには、この他に時短中にスルーチャッカーへ玉が寄り難い釘調整にして電チューを開き難くし、持ち玉を減らすケースもあります。
さて、スーパー海物語M55Wについて年間のトータル獲得出玉を計算してみましょう。前回の記事で説明した年間トータル大当たり回数に大当たり1回当りの出玉1700個を掛けて計算してみると、平均出玉数は会社員の場合で約272万個、パチプロの場合で約1056万個となります。
金額に換算すると会社員の場合で1100万円弱、パチプロで約4200万円となります。すごい金額です。ただし、これはあくまで出玉を金額換算しただけで、実際の収支はこれから投資金額を差し引いたものになります。
先ほど出玉カットの話をしましたが、例えばあなたが普段行っているパチンコ店がスーパー海物語M55Wの出玉を100個カットして1600しか出ない釘調整にしていたとすると、出玉カット無しのパチンコ店に比べて獲得出玉が約6%減ります。
金額換算で言うと、会社員のケースで年間60万円以上獲得できる金額が少なくなります。パチンコを打つ人でパチンコ店の出玉カットを気にする人はあまり居ませんが、実は出玉カットはパチンコの立ち回りにおいては非常に重要なチェック項目になります。
あなたも一度普段行っているパチンコ店で出玉カットがどの程度行われているか良くチェックしてみてください。出玉カットが酷いようなら店を変えることで収支が改善する可能性があります。
今回までの記事では、パチンコの収支を決める大きな要因である大当たり回数や獲得出玉数の計算方法について説明してきました。次回以降の記事では収支を決めるもう1つの大きな要因である投資玉数についてお話していこうと思います。
今日はここまで。