パチンコの立ち回りにおける釘読みの重要性

パチンコの釘ってどこを見れば良いのでしょうか?

こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。

前回の記事では、データを活用したパチンコの立ち回りについてお話しました。

データからどのようにパチンコ店の還元日を推測するのか、理解して頂けたと思います。

今回のテーマはパチンコの釘読みです。パチンコ店は釘を調整して利益回収や出玉還元を行いますので、立ち回りにおいては釘を読むことがとても重要になってきます。

ただし、いきなりどこかのパチンコ店に行き、微妙な釘調整を読んで「この台は回転率〜の台だ」なんてことを見抜くのは不可能です。

釘読みはあくまでも、前回の記事で説明した還元日の予想が当たっているのかどうか、プレー前に確認するための補助的な手段と考えてください。

具体的にはデータから予想した還元日(プレーする日)の釘を、その前日の釘と比較してポイントとなる部分(後で説明します)が良い方向に調整されているかをチェックします。微妙な釘調整を読んで回転率を推測するのは無理でも、前日より良い方向に釘調整されいるのかどうかを確認することは十分可能です。

基準となるプレー前日の釘の状態は重要ですので、下見でしっかり憶えておくことが必要です。記憶力に自信が無い人は携帯のカメラでポイントの釘部分を撮影しておくと良いでしょう。

プレー当日はプレー前に釘をチェックします。ポイントになる部分が前日より良い方向に調整されていれば、その日が還元日である可能性が非常に高くなりますので、安心してプレーすることが出来ます。回転率も過去の還元日のデータからおおよそどの程度になるか推定できます。

逆に当日の釘が、前日に比べて変化がなかったり、悪い方向に調整されていれば、その日は還元日では無く、通常営業か回収営業と言う事になりますので、プレーすべきではありません。

ちなみに、プレーする機種は以前のパチンコの台選びの基本の記事で説明した通り、その店のメイン機種です。具体的な機種で言うと海シリーズか必殺仕事人あたりになります。店によっては最近なにかと話題のアクエリオンをメイン機種にしているところがあるかもしれません。

サブ機種(マイナー機種)は新台入れ替え時を除いて、イベントに関係なく回収釘調整になっていることが多いのでプレーは避けた方が無難です。普段、海物語を打っていて、たまにマイナー機種を気分転換のつもりでプレーすると、海物語に比べて全然回らないなんて事をよく体験します。これは感覚の問題ではなく、実際に釘が渋いためです。

それではポイントとなる釘をスーパー海物語を例に説明したいと思います。見るべきポイントは大きく分けて2つあります。1つは回転率に影響する釘、もう1つは出玉カットに影響する釘です。

回転率に影響する釘は、まず天釘周辺のぶっこみとワープゾーン入り口付近の釘です。ワープゾーンは現在のパチンコではスタートチャッカー入賞の重要なルートになります。ワープゾーンに如何に多くの玉を通過させるかが大事になります。

下の写真は天釘周辺の釘を表したものです。赤い→の方向が良い釘調整の方向になります(他の写真も同様です)。

パチンコのワープゾーン入り口付近の釘パチンコを打つ場合、発射した玉が最初にぶっこみ付近の釘に当たるようにバネを調整します。ぶっこみを通過する玉が多い程、ワープゾーンに突入する玉が増えることになりますのでぶっこみが広がっている程良い釘調整になります。また、ワープゾーン入り口上の釘も当然広がっている方が良いことになります。

回転率に影響する次の釘はスタートチャッカー周辺です。この部分は多くの方が普段見ていると思います。下の写真がスタートチャッカー周辺です。

パチンコのスタートチャッカー付近の釘ワープゾーンから出てくる玉と、風車からガイド釘に沿って左から流れてくる玉がスタートチャッカーに入賞します。当然、スタートチャッカー上のヘソ釘は広がっている方が良いことになります。また、ガイド釘の部分にある切れ目が狭いほど、下にこぼれる玉が減り、スタートチャッカーへ入賞する玉が多くなります。

つぎに出玉カットに影響する釘です。まずはアタッカー周辺です。下の写真はアタッカー周辺のものです。

パチンコのアタッカー周辺の釘スタートチャッカー付近から落ちてきた玉がガイドの釘に沿ってアタッカーに向かってきます。ガイド釘の切れ目が狭いほど、横にこぼれる玉が減りますので、大当たり中の出玉ロスが少なくなります。

出玉カットに影響する釘のもう1つが、スルーチャッカー周辺の釘です。スルーチャッカーの入賞率は時短消化中の玉持ちに大きく影響します。出玉カットの大部分はスルーチャッカー周辺の釘で決まってしまうと言っても過言ではありません。下の写真がスルーチャッカー周辺になります。

パチンコのスルーチャッカー付近の釘スルーチャッカー直上の入り口の釘は特に重要です。当然開いているのが理想です。酷い調整だと玉がこの入り口の釘に挟まって止まったりします。そのような調整では時短中にどんどん持ち玉が減っていきます。入り口より上の釘は、落ちてくる玉がスルーチャッカーへ向かうように全体的に左上に調整されているのが理想です。





以上、ポイントとなる釘として、天釘周辺、スタートチャッカー周辺、アタッカー周辺、スルーチャッカー周辺の4カ所の釘について説明しました。

パチンコ店が回転率を調整してくるのか、出玉カット数を調整してくるのか、回転率と出玉カット数の両方を調整してくるのかはその店の方針に依ります。自分が通うパチンコ店の調整の特徴を掴み、上述の4カ所の中のどの部分に焦点を当てて釘をチェックすべきか見極めてくださいね。

今日はここまで!

パチンコの立ち回りにおける戦略と戦術(データを活用した立ち回り)

パチンコ店が出玉還元してくる日をどのように見抜けば良いのでしょうか?

こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。

前回の記事では、パチンコの立ち回りにおける店選びと台選びの基本についてお話しました。

どのようなパチンコ店、機種でプレーすべきか理解して頂けたと思います。

さて、前回の記事でプレーすべき店と機種について説明しましたので、今回はいつプレーすべきかについてお話したいと思います。

パチンコ店は商売をしている訳ですから、当然利益を毎月出していく必要があります。予算を達成するように計画的に売り上げを出そうと努力します。

パチンコ店の売り上げはほぼ稼働率で決まってしまいます。お客さんがいっぱい来てくれれば稼働率が上がり、売り上げも上がります。つまり、計画的に売り上げるには一定以上の稼働率をキープする必要があります。

稼働率をキープするには、お客さんが繰り返し店に足を運んでもらえるように、お客さんに適度に出玉を還元する必要があります。ただし、あまり還元し過ぎると利益が減りますので、稼働率(売り上げ)と利益のバランスを見ながら出玉還元を行っていくことになります。

ですから、その時々の売り上げや利益の状況に応じてパチンコ店は利益回収と出玉還元を繰り返します。

パチンコの立ち回りにおいては、出玉還元をしてくる日を狙ってプレーすることになります。そして、還元日の予測に使用するのが立ち回りデータになります。

立ち回りデータは、これまでの記事で説明してきたいくつかのパラメータを日々記録したものです。内容としては日付、曜日、店名、その日のイベント名、プレーした機種名、プレー時間(ハンドルに触っていた時間で確変時短中は除きます)、プレーした総回転数(確変時短消化は除きます)、トータル大当たり回数(自分が当てた分だけ)、現金投資額、換金玉数(ジェットカウンターに流した玉数)、換金額といった項目でデータを取っていきます。

項目の中でプレー時間と総回転数は以前説明したように回転率の算出に使用します。トータル大当たり回数、現金投資額および換金玉数は出玉カット数の計算に使用します。また、換金額から現金投資額を差し引けばその日の収支になります。

ここで、出玉カット数の計算について説明します。以前の記事でも少しお話しましたが、パチンコの大当たり1回当たりの出玉数は釘調整によって、パチンコ雑誌のスペック表に書かれている平均出玉より少なくなることがよくあります。これを出玉カットと言います。

パチンコ店の回収、還元は基本的には回転率の調整で行われますが、店によっては出玉カット数の調整で行う場合があります。

プレーした機種のスペック表に書かれている平均出玉をD、トータル大当たり回数をH、プレーした総回転数をn、プレー時間と総回転数から計算した回転率をx、現金投資額をG(1000円単位)とすると、出玉カットが無いと仮定した場合の換金玉数Dm(最終持ち玉)が次の数式で計算されます。

パチンコの最終持ち玉計算式

このDmから実際にジェットカウンターに流した玉数(ここではDmrとします)を差し引くと、その日のプレーの大当たり中や時短消化中にどれだけの玉数がカットされているか分かります。この差し引いた値をその日のトータル大当たり回数で割れば、大当たり1回当たりの出玉カット数(ここではDcとします)が分かります。数式で書くと以下の通りです。

パチンコの出玉カット数計算式

出玉カットがある場合、当然プレーした台のボーターラインはパチンコ雑誌に書かれている値に比べてアップします。ですから、自分のその日の立ち回りでプレーした台の回転率がボーダーラインを超えたかどうか確認するのに、雑誌に書かれているボーダーラインの値を出玉カット数を考慮した値に修正する必要があります。

出玉カット数を考慮したボーダーラインの値(ここではxbcとします)は、雑誌に書かれている出玉カット無しのボーダーラインの値xbと以下の数式のような関係にあります。

パチンコのボーダーラインと出玉カット数の関係式

数式の右辺で、出玉カット数Dcが大きくなるとxbcが大きくなるのが分かりますね(Dc=0ならxbc=xbです)。

さて、いよいよ立ち回りデータを使った還元日の予測です。この予測には自分が通うパチンコ店について少なくとも3ヶ月から半年分くらいの立ち回りデータが必要になります。ですからデータが蓄積されるまでのしばらくの間は何も考えずに、ひたすらプレーとデータ取りを行ってください。

データがある程度蓄積されたら、プレー時間と総回転数から計算した回転率がボーダーライン(当然出玉カットを考慮した値)を超えている日を抽出していきます。この日がパチンコ店が還元した日ということになります。

データの整理や還元日の抽出にはエクセルなどの表計算ソフトを使用すると便利です。セルに計算式を埋め込んでおけば、上述の項目のデータを打ち込んだときに自動的に回転率、出玉カット数、ボーダーラインの修正値が計算されますし、フィルター機能を使って簡単に還元日を抽出することができます。

次に抽出した還元日が、日付、曜日、イベント名といった項目と関連性があるかを見ていきます。抽出された還元日についてのこれらの項目を並べると、大体その店が還元してくる日の傾向が分かります。例えば、「毎月第3週目の○○MAXというイベントは必ず還元日になっている」といった感じです。

このような感じで、自分が通うパチンコ店について還元日がどのようなパターンで設定されるのか把握できれば、還元日を予測して立ち回ることが可能になるわけです。

この還元日の予測は、立ち回りデータが蓄積されればされるほど精度が上がっていきます。ですから、プレーする度に欠かさずデータを取るように習慣づけることが重要です。

予測の精度を上げて、しっかり回転率がボーダーラインを超えるように立ち回れば、以前お話したパチンコの生涯勝率と収支の記事で書いたように、大きな財産を築くことができます。言い換えると立ち回りデータそのものが、自分にとっての財産になりますのでデータをしっかり蓄積していきたいものです。

最後に、パチンコ店の回収、還元のパターンについて一般的に知られていることを説明したいと思います。還元日予測の参考にしてください。

まず、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始といったサラリーマンの長期連休中は徹底的に回収してきます。この時期のパチンコ店は、何もしなくても時間を持て余したお客さんが店に押し寄せてくる状態になりますので、回収営業になります。お客さんも出ないと分かっていて打ちに行きますので、パチンコ店側も遠慮なく回収します。

次に、サラリーマンの給料日後の月末から月初めに掛けても回収がきつくなります。これはお金に余裕が出来てパチンコ店に足を運ぶ人が増えるためです。夏冬のボーナス後も同様です。逆に給料日前やボーナス前は、その後の集客のために還元してくることが多いです。

曜日についてですが、基本的に土日、祝日は回収になります。これは上述の長期連休と同様の理由です。

イベントについてですが、現状どのパチンコ店も毎日何らかのイベントを開催している中、信頼できるイベントは月にせいぜい2〜3回といったところでしょう。前述のように立ち回りデータからパターンを見抜くことが必要です。店によっては、出玉をアピールするため、敢えて稼働の多い土日に本気イベントをぶつけてくる場合もあります。給料日前、ボーナス前、利益を十分確保している長期連休直後のイベントが狙い目と言えるでしょう。

また、パチンコ店が何軒か隣接しているような場所では、本気イベントの開催日がかぶらないように、各店が開催日をずらして本気イベントを開催する場合が多いです。これは開催日がかぶるとお客さんが分散して、出玉を十分にアピールできなくなるからです。

このような状況をうまく利用するには、立ち回りデータを複数のパチンコ店について蓄積していくことが重要になります。複数の店の立ち回りデータを持つことで、各パチンコ店の還元日を効率良くスケジューリングして立ち回ることができますからね。

以上、データを活用したパチンコの立ち回り方についてお話しました。次回はパチンコの立ち回りにおける釘読みの重要性について簡単にポイントをお話したいと思います。

今日はここまで!

パチンコの立ち回りにおける戦略と戦術(店選び、台選びの基本)

パチンコを打つ上での店選び、台選びの具体的な基準はあるのでしょうか?

こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。

前回の記事では、パチンコの回転率のばらつきについてお話しました。

短時間のプレーで台の回転率を正確に見抜くことは無理ですが、数ヶ月程度のプレー期間の平均回転率を計算すると、自分がボーダーラインを超えるようにうまく立ち回れているかをばらつきを含めても小さい誤差で検証できることが理解してもらえたと思います。

ある程度長い期間の平均回転率が、パチンコ店が日々設定している台の釘調整の履歴をしっかり反映くれるということは、自分が蓄積する立ち回りデータを基に店選び、台選びを行う上で重要なポイントになります。

今回と次回の記事では、立ち回りの戦略と戦術というテーマで、店選びと台選びの基本的な事項と回転率データの利用方法についてお話したいと思います。

今回は店選びと台選びの基本的についてお話します。

まずは店選びについてですが、客がほとんどいないようなパチンコ店と、いつ行っても満席に近いパチンコ店は避けるのが店選びの基本になります。

閑古鳥が鳴いているような状態が何ヶ月も続いているような店は経営的に逼迫しており、客に出玉を還元するような余裕はありません。遅かれ早かれ潰れるか他のチェーン店に買収される運命にあります。買収されてリニューアルするまでは手を出すべきではありません。

いつ行っても満席の店は自分が打ちたい台を打てないことが多く、立ち回りがうまくできないという問題があります。また、客がいっぱいいるからと言って必ずしも優良店とは限りません。客が多いと大して出ていなくても、活気によって出ているような雰囲気が自然と出来てしまうからです。

この活気はパチンコ店にとっては大きな宣伝効果があります。人が多いところには自然と人が集まってくるからです。この状態が出来てしまえば、パチンコ店はウハウハです。黙っていても客が来る訳ですから、無理して出玉を客に還元する必要がなく、大きな利益を上げられるからです。

店によっては客が来るのをいいことに、かなりのぼったくり営業で利益を抜きに掛かります。経験的に盛況を極めたパチンコ店が、ぼったくり営業を客に感づかれて短期間に内に閑古鳥が鳴く状態に陥る状況をよく目にします。

このような点からも、今盛況を極めているパチンコ店は立ち回りの拠点として長く付き合って行くのは難しいと言えます。

ではどのようなパチンコ店を選んでプレーするのが良いのでしょう。ベストなのは稼働している台が半分くらいの店で、近くに強力なパチンコ店が隣接している店です。

このようなパチンコ店は隣接しているパチンコ店との競争で、多少無理してでも出さざるを得ない状況にあるので、立ち回りには有利になります。稼働している台が毎日安定して半分くらいあれば、まずぼったくり店ではないと言えます。また、適度に空き台があるので打ちたい台が打てないということもありません。

このようなパチンコ店を自分の立ち回りのテリトリーの中で2〜3店舗は確保しておきたいところです。1店舗だけだと、その店がいつか営業努力が実って大盛況になったとき(その後は上述の通り)、または潰れたときに立ち回るパチンコ店が無くなりますからね。

さて、立ち回るパチンコ店が決まったら次は台選びです。台選びの鉄則はずばり「その店のメインコーナーの機種を打て!」です。

現状ではどのパチンコ店でも海物語シリーズのどれかがメイン機種になっていると思います。メインコーナーはパチンコ店にとっては客を呼び込む重要なコーナーになります。人気機種を配置して、稼働が落ちないように適度に客に出玉を還元しながら長い期間その人気機種使っていくことになります。

ですから、パチンコの立ち回りにおいてはメインコーナーで出玉還元を行う日を選んで打つということが基本になります。

メインコーナー以外のサブ機種は、新台入れ替えの時を除いては手を出すべきではありません。サブコーナーは新台入れ替え時だけ出して、その後はずっと回収釘調整になることがほとんどです。

パチンコ店はサブ機種については新台入れ替えから稼働がある内にできるだけ利益を抜いて、稼働が落ちたらすぐに別の新台に入れ替えるというサイクルを繰り返します。イベントなんかにも関係なく回収しますので、打たないのが無難です。特にバラエティーコーナーは最悪です。

さて、ここまでの説明で立ち回るパチンコ店と機種が決まりました。あとはいつその店のメインコーナーで打つかです。この打つべき日を決めるのに重要な役割を果たすのが、日々自分が立ち回った結果を記録した立ち回りデーターです。

立ち回りデータとしては自分打った台の回転率(総回転数と発射時間)大当たり回数、換金玉数などを日々記録していきます。このデータを自分が通うパチンコ店毎にある程度の期間蓄積し、分析してパチンコ店が還元してくる日を予測するわけです。

この立ち回りデータを使った還元日の予測については次回お話します。

今日はここまで!

パチンコの回転率のばらつき

パチンコの回転率ってどの程度ばらつくのでしょうか?

こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。

前回の記事では、パチンコプレー中の回転率の算出方法についてお話しました。

パチンコのプレー中に、玉の発射時間を計測することで回転率が算出できることが理解してもらえたと思います。

プレー中に回転率をチェックしていて気になるのが、回転率のばらつきです。プレー中はスタートチャッカーに調子良く入賞する時間帯もあれば、なかなか入賞しない時間帯もあり、回転率を計算する度にかなり値がばらつきます。

回転率のばらつきは、自分が打っている台がボーダーラインを超えているかどうかを判定する上で大きな問題になります。

今回は回転率のばらつきがどの程度あるのか、またプレー期間(総回転数)によって回転率のばらつきがどのように変化するのかお話しします。

まず、回転率のばらつきを計算するには、スタートチャッカーへの入賞率を計算する必要があります。ここで言う入賞率とは、玉を1個発射する度にスタートチャッカーに入賞する確率です(保留玉ランプ4個点灯時のスタートチャッカー入賞は除きます)。いま、回転率がxになるように釘調整されたパチンコ台を打つとします。この場合、1000円分の発射玉数で、平均x個スタートチャッカーに入賞することになります。

1000円で発射できる平均の玉数を計算してみましょう。計算には前回の記事で説明した投資金額と発射玉数の関係式を使います。関係式は以下の通りです。

パチンコの投資金額計算式

Ciは、Df個の玉数を発射してn回転プレーできたときの投資金額(1000円単位)を表します。また、式中のDsはスタートチャッカー入賞時の払い出し玉数、γはスタートに関与しないチャッカーへの入賞(保留玉ランプ4個点灯時のスタートチャッカー入賞を含みます)による払い出し率を表します(前回の記事参照)

1000円で発射できる平均の玉数(ここではDf1000とします)は、この数式にCi=1、n=xを代入してDf=〜の形に式を組み替えると求まります。

パチンコの1000円投資時の平均発射玉数計算式

結局、スタートチャッカーへの入賞率(ここではPxとします)は、1000円でプレーできる平均の回転数(x回転)を、1000円分の平均発射玉数Df1000で割った値になります。数式で書くと以下の通りです。

パチンコのスタートチャッカー入賞率計算式

実際の例でPxを計算してみましょう。スーパー海物語M55Wで、回転率xが丁度等価交換のボーダーライン16.6に釘調整された台を打つとします。スーパー海物語M55Wのスタートチャッカー入賞の払い出しDsは3個です。またγは平均的な値0.03とします。

数式に数値を代入するとPx=0.054となります。つまり、玉を1個発射する毎に5.4%の確率でスタートチャッカーに入賞することになります。回転率16.6では、20個発射して1回転プレーできるくらいのペースになります。

スタートチャッカーへの入賞率が計算できたら、次のステップとして回転率を決める主要因である発射玉数のばらつきを計算します。プレー開始からn回転消化したとき、その時点までに発射した玉数がどの程度ばらつくのかを計算します。

このばらつき計算では発射玉数の確率分布の計算が必要です。スタートチャッカーにn個入賞する(n回転プレー消化する)のに要する発射玉数がDf個になる確率(ここではP(Df)とします)は以下の数式で表されます。

パチンコの発射玉数確率分布計算式

この数式は負の二項分布関数と呼ばれるものです。以前パチンコの初当たり回数の確率分布を計算した二項分布関数を変形したものです。ちょっと複雑な数式なので憶える必要はありません。発射玉数の確率分布を計算したグラフを次に説明するので、どんな形の分布になるのか確認してください。

下のグラフは、上述の回転率x=16.6(Px=0.054)の場合について、総回転数300回転消化するのに要する発射玉数Dfの分布を計算したものです(縦軸の発生頻度がP(Df)です)。

パチンコの発射玉数確率分布グラフ

グラフ中に書かれているDfaveは平均の発射玉数、σDfは発射玉数の標準偏差をそれぞれ表します。数式で書くとそれぞれ以下のようになります。

パチンコの平均発射玉数計算式パチンコの発射玉数標準偏差計算式

グラフのケースについて計算するとDfave=5586個、σDf=314個になります。x=16.6では、300回転消化するのに平均で約5600個の玉を発射する必要があります。発射玉数Dfの確率分布は、これまでにお話してきた多くの確率分布と同様に山型の分布をしています。分布の幅も標準偏差σDfの約6倍の範囲になります。グラフを見ると、分布がDfave±3σDf(5586±942個)の範囲に広がっていることが分かります。

このグラフから、300回転程度消化したところで回転率を計算しても、発射玉数のばらつきが大きく、回転率もばらつくことが容易に想像できます。

ここで、前回の記事で説明した回転率と発射玉数の関係式をもう一度見てみましょう。

パチンコの回転率計算式

この式中のDfが上のグラフのケースでは5586±942個の範囲でばらつくことになります。

さて、発射玉数の確率分布がわかれば、あとはこの回転率と発射玉数の関係式を使って、発射玉数の確率分布を回転率の確率分布に変換することで、回転率のばらつきが求まります。変換した回転率の確率分布のグラフを以下に示します。

パチンコの回転率確率分布グラフ

グラフ中xdとxuはそれぞれ回転率の下限と上限の目安で、それぞれ以下の数式で表されます。

パチンコの回転率の下限計算式 パチンコの回転率の上限計算式

グラフを見ると、回転率はx=16.6を中心にxd=13.8からxu=20.8までかなり広い範囲(分布幅7.0)に分布することがわかります。回転率が16.6に釘調整されていても、300回転程度消化した時点で計算した回転率はかなりばらつくことがわかります。

またこのグラフは別の見方をすると、自分が実際にプレーして、300回転消化時に回転率を計算した値がxuを超えていれば、自分が打っている台がボーダーをほぼ確実に超えていると言えます。しかし、xu超えていなければ、たとえ計算した回転率が16.6を超えていてもボーダー以下の回収台で、たまたまその300回転だけ良く回っただけの可能性がある言えます。

逆に300回転消化時に計算した回転率がxdより低ければ、自分が打っている台がほぼボーダー以下の回収台であると言えます。しかし、xdより大きければ、たとえ回転率が16.6を下回っていてもボーダー以上の優秀台で、たまたまその300回転だけあまり回らなかった可能性がある言えます。

つまり、300回転消化時に計算した回転率がxdからxuの間の値になったときは、ボーダーを超えているのかどうか判断できないと言えます。

実際、スーパー海物語M55Wを等価交換店で打った場合、300回転消化時点に回転率を計算してxu=20.8を超える台やxd=13.8未満の台に出会うことはほとんどありません。大抵はxuとxdの間のボーダーx=16.6に近い値になります。

300回転消化というとプレー時間で1時間程度になりますが、1時間打った程度では自分が打っている台がボーダーを超えているかどうかを判断することは、起こり得る回転率のばらつき幅が大き過ぎてまず無理です。取りあえず、その時点で計算した回転率がボーダーを超えていれば、粘ってみる価値はありそうだくらいのことしか言えません。

では、プレー時間をもっと長くして回転率を計算するとどうなるでしょうか。下の表にx=16.6に釘調整された台を打った場合の総回転数とxdおよxuの関係を示します。

回転率のばらつきと総回転数の関係(x=16.6、Ds=3、γ=0.03)
総回転数nxdxuばらつき幅(xu-xd)
30013.820.87.0
250015.517.82.3
1500016.117.11.0
18000016.516.70.2


総回転数300回転については、上述のとおりです。総回転数2500回転はほぼ丸1日プレーした時に相当します。回転率のばらつきはxd=15.5からxu=17.8(ばらつき幅2.3)で、300回転消化時よりはかなり小さくなります。1日のプレー終了時点で計算した回転率がボーダーを1.2以上上回っていれば、ほぼボーダーを超える釘調整の台を打てたと言えます。回転率がボーダー付近の値だと自分が打った台が優秀台だったのかどうか判断が微妙になりますが、取りあえず優秀台が打てたのか、回収台を打ってしまったのか検証が出来る程度の回転率のばらつきです。

総回転数15000回転は普通の会社員なら約1ヶ月で消化できる回転数です。回転率のばらつきはxd=16.1からxu=17.1(ばらつき幅1.0)とさらに小さくなります。回転率のばらつきは設定の16.6に対して±3%程度ですから、1ヶ月分のプレーデータから平均回転率を算出すれば、自分の1ヶ月間のパチンコの立ち回りがしっかり出来たかは十分な精度で検証できます。

総回転数180000回転は普通の会社員なら約1年で消化できる回転数です。回転率のばらつきはxd=16.5からxu=16.7(ばらつき幅0.2)と非常に小さな値になります。1年分のプレーデータから平均回転率を算出すれば、「回転率でボーダーラインを超える」という、パチンコの立ち回りの大きな目標に対して結果がほぼ確定します。つまり、年間の平均回転率でボーダーを0.1以上上回った場合、ボーダーを超えるようにうまく立ち回ることが出来たとほぼ確実に言うことができます。

以上、回転率のばらつきと総回転数の関係についてお話しました。回転率のばらつきはプレー期間が長くなるほど小さくなっていきます。1日のプレーの中で、算出した回転率から自分が打っている台が優秀台かどうかを判断するのは難しい(ほぼ無理)ですが、1ヶ月以上のプレーデータから平均回転率を算出して、自分の立ち回りがうまくいっているかを検証することは可能です。

このように書くと、「短時間で優秀台を見抜けないんじゃ、回転率を計算する意味がない」と思うかもしれません。確かにプレーしながら優秀台を確実に探し出すことは無理ですが、回転率データを採集して蓄積していくことには大きな意味があります。

それは半年、1年と自分が通うパチンコでのプレーデータを蓄積し、そのデータから曜日毎やイベント毎に平均回転率を算出することで、回転率の日による変化を把握できるようになるからです。つまり、そのパチンコ店が釘を開けてくる日が予測できるようになるのです。

しかもその予測は、データが蓄積されるほど精度が上がっていきます。決して精度が下がることはありません。ですからデータを蓄積しながら、パチンコ店が出す日を予測して立ち回ることで、パチンコの勝率は自然と上がっていきます。

次回の記事では、蓄積したプレーデータを活用しながら、パチンコでどのような戦略、戦術を持って立ち回るべきかお話したいと思います。

今日はここまで!

パチンコの回転率の算出

パチンコの回転率はどのように算出するのでしょうか?

こんにちわ!「パチンコ、負けない立ち回りと確率の密接な関係」の管理人、友紀です。

前回の記事では、パチンコの生涯勝率と収支についてお話しました。

回転率がボーダーラインを超えることが、パチンコの生涯収支をプラスにする上でいかに重要であるか理解してもらえたと思います。

今回はパチンコの生涯収支を決める重要因子である回転率を、普段の立ち回りの中でどのように算出するのかお話します。

まず、回転率は次のように定義されます。

「1000円分の玉数を投資してプレーできる平均の回転数」となります。

例えば、5000円分の玉を打ち切って100回転プレーできたとしたら、回転率は100/5=20となります。

現金投資中なら投資金額とデータ表示器の回転数から回転率を正確に、そして簡単に算出できます。しかし、実際のパチンコのプレーでは現金投資と出玉による持ち玉遊戯が入り交じった状態になりますので、回転率の算出は簡単ではありません。持ち玉遊戯中の投資金額が簡単には分からなくなるからです。

そこで、現金投資や持ち玉遊戯といったプレー状態に依らず、回転率を算出できる数式が必要になります。では回転率を計算する数式で求めてみましょう。

まず、投資金額の算出です。ある時間パチンコをプレーしてトータルの発射玉数がDf個、プレーできた回転数がn回転(スタートチャッカーにn個入賞)だったします。スタートチャッカー入賞時の払い出し個数をDs個とすると、このプレー中の正味の消費玉数(発射玉数から払い出し玉数を差し引いた値)Dlは次の数式で表されます。

パチンコの消費玉数と発射玉数の関係式

ここで注意ですが、回転率を算出するときの回転数nには確変時短消化中の回転数を含めないでください。

数式中にγと言うパラメータが出てきますが、これはスタートチャッカー以外のチャッカーへの入賞および保留玉ランプ4個点灯時のスタートチャッカー入賞(大当たり抽選に寄与しないスタートチャッカー入賞)による払い出し率を表します。つまり、γは玉を1個発射した時に、大当たり抽選に関与しないチャッカー入賞により平均何個の払い出しがあるかを表します。

例えば、玉を100個発射してスタートに関係しない入賞による払い出しが5個あればγは0.05となります。

γの値はパチンコ店の釘調整やプレーする人の打ち方によって変化しますが、経験的には止め打ち(保留玉ランプが4個点灯しないように玉の発射を適当に止める打ち方)を実践した場合0.01から0.05くらいの値になります。平均は0.03(100個発射して3個の払い出し)くらいになります。

さて、投資金額は消費玉数Dlを1000円分の玉数250個で割れば求まります。投資金額(ここではCiとします)は以下の数式で表されます。

パチンコの投資金額と発射玉数の関係式

Ciは1000円単位の値になります。たとえばCiが10にだったら10000円投資したことになります。結局回転率(ここではxとします)は、投資金額Ciでn回転プレーできた訳ですから、以下の数式で表されます。

パチンコの回転率と発射玉数の関係式

この数式の中でポイントになるのは発射玉数Dfです。実際のプレーの中で発射玉数を1個1個数えるのは不可能です。そこで、簡単に発射玉数を数える方法を教えます。それは発射時間を計測することです。

ここで言う発射時間とはパチンコ台のハンドルに手で触っている時間です。手でハンドルに触っている間は玉が発射されるわけですが、パチンコ台は規定で発射時間1分あたり100個の玉を発射するように設定されています。

ですから、発射時間を分単位で測定すれば何個発射したのか分かるわけです。実際の発射時間の測定はストップウオッチ機能が付いた腕時計か、携帯のストップウオッチアプリで行います。ハンドルに手を触れる、ハンドルから手を離すという動作に合わせてストップウオッチのオンオフを繰り返して発射時間を測定します。

このようにして測定した発射時間(ここではtとします。また、単位は分です)から発射玉数はDf=100tとなります。これを上記の回転率xの計算式に代入すると、以下のように回転率と発射時間の関係式が得られます。

パチンコの回転率と発射時間の関係式

この数式を用いると、実際のプレーの中で測定した発射時間とデータ表示器の回転数の値から、現金投資と持ち玉遊戯のプレー状態に関係なく回転率を算出することができます。

ただし、1つ問題なのはγの値です。γの値として上述の平均的なγの値0.03を用いれば、概ね回転率を計算できるのですが、より正確な回転率を算出するにはパチンコ店毎に自分がプレーする機種のγの値を調べておく必要があります。

γの値は現金投資時の回転率から求めることができます。現金投資時は前述のように投資金額とプレーできた回転数から正確に回転率を計算することができます。また同時に発射時間を計測していれば、上記の計算式からも回転率を計算することができます。

つまり、二通りの方法で回転率を計算できるので、各々計算した回転率が等しくなるようなγの値を算出すれば、正しいγの値が分かるわけです。ここで、現金投資額と回転数から計算した正確な回転率をxcとし、xcが上記の発射時間から計算する回転率と等しいとしてγを計算すると、以下の数式で表されます。

パチンコの払い出し率と回転率の関係式

自分が通うパチンコ店のプレー機種のγの値が把握できるまでは、現金投資と持ち玉遊戯とで発射時間および回転数を分けて測定し、帰宅後にγの値を計算してデータを蓄積するようにしてください。

γの値はパチンコ店によってかなり違います。概ね換金率が低く回転率が高めに設定されているパチンコ店ほどγの値は大きくなる傾向があります。この傾向はご自身でデータを取って確認してみてください。

さて、パチンコの回転率の計算式が求まりましたので、具体的な計算例を示したいと思います。

下表に総回転数n=300回転プレーした時点での発射時間tと回転率xの関係を示します。ここではスタートチャッカー入賞による払い出しDsは3個、γは0.03として計算しています。最近のデジパチであればどの台にも当てはまる条件です。

発射時間と回転率の関係(n=300、Ds=3、γ=0.03)
発射時間t/分48505254565860
回転率x20.019.018.117.316.515.915.2


表の見方ですが、例えば300回転プレーした時点(プレーを初めて300個目のスタートチャッカー入賞があった瞬間)までの発射時間が丁度48分だったら、その300回転のプレーは回転率20.0で消化したことになります。

表を見ると分かりますが、発射時間が長くなるほど回転率は小さくなっていきます。これは回転率が低くなるほどスタートチャッカーに入賞し難くなるので、同じ300回転消化するのにより多くの玉を発射する必要があり、結果的に発射時間が長くなるためです。

この表を使ってスーパー海物語M55Wを等価交換店で打つケースを考えてみましょう。スーパー海物語M55Wの等価交換でのボーダーラインは16.6になりますが、300回転消化時点で自分の打っている台の回転率がボーダーを超えているかの判定は、300回転消化するまでの発射時間から行えます。

表から発射時間が56分よりも短かければ、ボーダーラインを超えていることが分かりますね。

このように自分が打っている台の回転率がボーダーラインを超えているかを実際のプレーの中で把握できるように、あらかじめ発射時間のペースを計算しておくことはとても大事です。是非、あなたがいつもプレーするパチンコ台のボーダーの発射時間ペースを計算してみてください。

あと、実際にパチンコをプレーするときは、計測した発射時間から回転率を上述の計算式でいちいち計算するのが面倒なので、上の表を携帯のメモ帳に書いておいてプレー中に確認するようにすれば便利です。正確な回転率は帰宅してから計算しましょう。

以上、パチンコの立ち回りの中での回転率の算出方法についてお話しました。次回は回転率のばらつきについてお話します。

今日はここまで!